冬の花壇はどうしても色が少なくなりがちですが、そんな季節でも鮮やかな発色で存在感を放ってくれる花があります。
それが アネモネ。寒さが厳しい時期に強く、花が少なくなる冬〜早春にかけて長く咲き続けてくれる貴重なお花です。色のバリエーションも多く、花壇にひと株あるだけで一気に華やぎます。

この記事ではアネモネアネモネを育ててきた実体験をもとに
- アネモネってどんなお花
- 花言葉は?
- 苗・球根それぞれの育て方
- 夏越し(休眠)のコツは?
- 冬に枯れる原因は?
といった疑問に初心者の方でもわかりやすいようにとお伝えします。
アネモネってどんなお花?
アネモネの基本情報
風に揺れて咲く姿から、ギリシャ語の“風(anemos)”が語源といわれるアネモネ。
英語名も「Wind flower(風の花)」と呼ばれています。
- 科 属 キンポウゲ科アネモネ属
- 開花期 2月〜4月
- 原産地 ヨーロッパ南部、地中海沿岸
- 学 名 anemone coronaria
- 和 名 ボタンイチゲ
風の神ゼフュロスが妖精アネモネに恋をして、妖精アネモネがお花に変えられるというギリシャ神話もあります。ギリシャ神話に出てくるほど、昔から愛されてきた花です。
寒さにとっても強い冬の主役
アネモネは球根性の多年草で、寒さにとても強いのが大きな特徴。
苗を購入すれば、早いものでは12月頃から花を楽しめます。
私が初めてアネモネを購入した年は、関東でも珍しく最低気温が -10℃近くに下がる寒波の年でしたが……
他の冬花がほぼ枯れた中、アネモネだけはずっと花を咲かせ続けました。
薄く雪が積もってもビクともしないほどです。す。本来の開花期は2月~4月くらいですが、苗から購入すれば12月くらいからキレイなお花を楽しむことができます。

アネモネの花言葉
アネモネの花言葉は以下のとおりです。
- あなたを愛す
- はかない恋
ギリシャ神話では、美の女神アフロディーテが恋した少年を失くした際に流した涙からアネモネが咲いたという話もあります。そこから「はかない恋」という花言葉がつけられたようです。
色別の花言葉もあり、花言葉にあった贈り物にもぴったりです。
- 白:真実、期待
- 紫、青:あなたを信じて待つ
- 赤:君を愛す
- ピンク:待望

カラーバリエーションが豊富
アネモネは色の種類が本当に多く、園芸店に行くと毎回驚かされます。
我が家でも気づけば5色育てていました(笑)
冬の売り場では特に目立つ存在で、薄い花びらが光に透ける姿はとても美しいです。

アネモネの花の形~八重咲もある~
アネモネには 八重咲き品種 もあります。
八重咲きは育てる側(生産者)にとって管理が難しく、
芽が出てからプロの目で選別する必要があるため、手間がかかる品種です。
その分、咲いたときの華やかさは格別。見つけたらぜひ育ててみてください!

切り花でも長く楽しめる
アネモネは切り花として飾ることもできます。
長持ちさせるポイント
- 直射日光は避ける
- エアコンの風を当てない(乾燥を嫌う)
- 冬の涼しい部屋がベスト
我が家ではリビングに飾ることが多いので、多少条件は妥協していますが(笑)
それでも数日は美しく楽しめます。

アネモネの育て方
栽培環境
アネモネは 日当たりと風通しが良い場所を好みます。
- 日当たり:1日中日が当たる場所
- 水やり:土が乾いたらたっぷり
- 風通し:蒸れに弱いので重要
- 土:水はけ・水もちのバランスが良い土
おすすめの土配合
- 市販の培養土(メイン)
- 赤玉土+腐葉土:3割程度混ぜる

我が家は強風が吹く庭ですが、アネモネは倒れにくくしっかり咲いてくれます。
アネモネの花がら摘み
アネモネは開花期間が長く、花がら摘みをするとさらに美しく咲き続けます。
花がら摘みのタイミング
- 花びらが落ちてきた
- 花の開閉がなくなってきた
アネモネの茎から流れる汁で皮膚炎を起こすこともあるので、
手袋+園芸ハサミ を使いましょう。

アネモネを球根から育てる場合
アネモネの球根は、苗で買うよりお手頃な価格で購入することができます。手間はかかりますが、挑戦してみるのもおもしろいです。
失敗しないポイント
アネモネの球根は、いきなり土へ植えると腐りやすい という性質があります。
事前に「芽出し」作業が必要
- 直接水を与えない
- 水に浸して軽く絞った水ゴケの上に球根を置く
- 気温は20℃以下(5℃前後が最適)
冷蔵庫・野菜室を活用すると発芽が安定します。
5日ほどで芽が出たら植え付けOK。
順調にいけば春にたくさんの花を楽しめます♪

アネモネの夏越し
アネモネは 寒さに強い一方、暑さがとても苦手。
6月頃になると、気温上昇と梅雨の湿気で地上部が枯れ、休眠に入ります。
夏越しのコツ
- 地上部が枯れたら球根を掘り上げる
- 風通しの良いネットやカゴに入れる
- 日陰でしっかり乾燥させて保存する
翌年も確実に咲かせたい場合は、掘り上げたほうが成功率が高い です。
植えっぱなしでも発芽する場合はありますが、確率は低め。我が家でもたまにそのまま発芽することがありますが、毎年同じ環境とは限らないので、掘り上げたほうが安心です。


まとめ
以上、アネモネの特徴と育て方を紹介しました。
冬の花壇でひときわ鮮やかに咲いてくれるアネモネは、
種類も豊富で、寒さに強く、初心者にもとても育てやすい花です。
「冬の女王」と呼ばれるのも納得の美しさ。
ぜひお気に入りの色を見つけて、冬の花壇づくりを楽しんでみてくださいね。




コメント
コメント一覧 (2件)
アネモネ、とても綺麗で可愛いですよね。一番大好きなお花です。
前回育てたのは春の終わりごろだったので、今年は冬から長く楽しもうと思っています。
アネモネは中心の黒と赤など明るい色のコントラストも、ピンクといった淡い色の包み込むような調和のとれた可憐さも…お気に入りです。
この記事は何度か拝見してます。アネモネのお写真にも癒されてます。
こはるおとさん
コメントありがとうございます。
また、何度もご覧いただき、御礼申し上げます。
アネモネは育てやすいうえに、冬場に鮮やかなカラーを出してくれるので、我が家では欠かせない存在です。
もう少しすれば、アネモネの花つきの苗が売り始めると思いますので、ぜひ冬場にお楽しみください!
花びら一枚一枚が素敵なお花なので、この冬もまたアネモネの写真だらけになりそうです。
素敵なアネモネありましたら、教えていただければ幸いです。
今後もたくさん、写真あげていきたいと思いますので、楽しみにしていてください!