「クリスマスローズの革命児」と呼ばれる氷の薔薇(Ice N’ Roses)。
従来のクリスマスローズが苦手だった暑さへの耐性が加わり、寒さ・日陰に強いという本来の特徴を残しつつ、さらに花つき・花もちまで強化された、まさに次世代型のクリスマスローズです。

この記事ではそんな氷の薔薇の特徴と育て方をご紹介します。
育てやすく魅力的なクリスマスローズをお探しの方、氷の薔薇が気になっている方はぜひご覧ください。
氷の薔薇はこんなお花
氷の薔薇の基本情報
氷の薔薇は、ニゲルの交配種とガーデンハイブリッドの交配により誕生した新しいクリスマスローズです。2017年にドイツで開催された世界最高峰の園芸展示会IPM Essenで高い評価を得ています。
“奇跡的な交配”と言われるほど難易度の高い組み合わせから生まれた品種であり、この品種を基に次世代のクリスマスローズが誕生していくことも期待されています。
- 分 類:キンボウゲ科ヘレボルス属
- 開花期:12月〜4月
- 耐寒性:非常に強い
- 交配親:ヘレボルス・ニゲル×ガーデンハイブリッド
氷の薔薇の特徴
暑さに強く、とにかく強健
クリスマスローズは寒さに強いですが、暑さには弱い花です。夏は半日陰の環境でないと弱ったり枯れたりするのが定番です。
ところが氷の薔薇は
・厚い花弁
・太く力強い茎
という特徴を持ち、耐暑性が向上しています。
これらにより夏越しのハードルが格段に下がっています。
“とにかく強い!”と言われるのも納得の品種です。
花つきが抜群
ニゲルの特徴が強く残っているため、花つきも抜群です。寂しくなりがちな冬の半日陰の環境でも凛々しい花を咲かせます。

花茎が長く、立体的な花壇が作れる
花茎も長いため、花壇に高低差をつけることもできます。
低い位置はビオラやパンジーに任せ、少し高い位置に氷の薔薇を植えることで冬でも彩り溢れる花壇を作れます。

切り花でも楽しめる
花持ちがよく、花姿が乱れにくいため室内でも長く楽しめます。

氷の薔薇の育て方と成長記録
12月中旬 植え付け
氷の薔薇は12月頃にお店で売られます。値段は株の大きさにもよりますが、写真の株で2,980円でした。

強健な品種のため、根もしっかり張っています。

【地植え】
・落葉樹の下など、夏は半日陰、冬は陽が入る場所がベスト
・腐葉土をしっかり混ぜ、水はけと保水性を確保
【鉢植え】
・市販培養土に赤玉土と腐葉土を3割程度混ぜると水はけと保水性確保
・水はけと保水性のバランスを重視
1月上旬
1月上旬になると、蕾が上がってきます。生育期ですので、定期的に液肥を与えてあげます。

1月下旬
1月下旬の氷の薔薇です。蕾が更に大きくなってきます。

この年は雪に降られてしまいましたが、雪や霜にも負けません。名前のとおり耐寒性も相当に強いです。

3月上旬
2月から3月になると、次々とお花を咲かせます。存在感抜群です。

3月中旬
3月中旬の氷の薔薇。花つきも花もちも良いため、長い間お花を楽しむことができます。

4月上旬
4月上旬の氷の薔薇。4月に入っても、まだお花を楽しむことができます。

氷の薔薇は花もちが良く鑑賞期が長いですが、種をつけるとエネルギーを使って株が疲れてしまいます。株が疲れると翌年の花つきにも影響しますので、種をつける前にお花は摘み取るようにします。
摘み取ったお花は切り花でも楽しめます。
5月〜10月
5月から10月頃までは休眠期です。その間は肥料は控えます。なるべく明るい半日陰で育ててあげるのが良いですが、氷の薔薇さ強健な品種のため、そこまで神経質になる必要はありません。
11月上旬 葉切り
11月頃になると、新芽が出始めます。その頃に、痛んだり傷ついた葉を付け根から切り取ります。

地面から高さ3㎝程度の場所から切ります。

氷の薔薇は10月頃から生育期になりますので、この頃から2〜3週間に1回程度、規定量の液肥を与えてあげます。そうすることで、12月頃にはまた花芽が出てきます。
まとめ
氷の薔薇は
・暑さにも強い
・多くの花を咲かせる
・花持ち抜群
・冬の半日陰でも咲く
・育てやすさはトップクラス
という、従来のクリスマスローズの弱点を大きく塗り替えた“革命的品種”です。
初心者でも扱いやすく、上級者でも満足できるハイブリットなクリスマスローズです。
冬の庭を華やかにしたい方は、ぜひ育ててみてください。
それでは、また!



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