ローメンテナンスで育てられる観賞用ハーブとして人気が高いネペタ(キャットミント)。
花期が長く、バラの足元にふんわり広がる爽やかな花姿は、強い支持を得ています。
この記事では ネペタの特徴・育て方・切り戻しのタイミング・夏越し/冬越しのコツを解説します。

- 名前の由来は?
- 花言葉は?
- 手入れはどこまで必要?
- 梅雨や猛暑をどう乗り切る?
- バラと合わせると何が良いの?
こんな疑問にお答えします。ネペタが気になっている方、育て方に悩んでいる方、バラに合わせる草花を探している方はぜひ参考にしてください。
ネペタ(キャットミント)はこんなお花
基本情報
ネペタ・ファーセニー(Nepeta × faassenii)は 園芸品種間の交雑によって誕生した多年草 で、野生の原産地は存在しません。
丈夫で乾燥に強く、花壇でも鉢でも育てやすいのが特徴です。
- 科 属:シソ科 ネペタ属
- 学 名:Nepeta × faassenii
- 英 名:Catmint和名犬薄荷(イヌハッカ)
- 開花期:4〜10月(環境により変動)
- 分 類:多年草(耐寒性・耐暑性ともに強い)
ネペタ(Nepeta)の名前は、イタリア中部の古代都市「ネペテ(Nepete)」に由来するとされています。

花言葉
ネペタには次の花言葉がつけられています。
- 自由な愛
- 無邪気
近縁種であるキャットニップにネコが自由気ままに戯れる姿からイメージされたとされています。
ネペタの特徴
●観賞用ハーブで、甘く爽やかな香り
「ミント」と名前がつきますが食用ではなく観賞用のハーブ。
葉を触るとほんのり甘く爽やかな香りが立ち、庭の雰囲気をやさしくしてくれます。
●ラベンダーのように見える長い花穂
青紫色の小花を穂状に咲かせ、花姿はラベンダーにも似ています。
環境が合えば 春〜秋まで途切れず開花 し、花壇の彩りを長期間支えます。
※白やピンクの花を咲かせる品種もあります。

●シルバーがかった葉で柔らかな印象に
葉が細かい毛に覆われているため、全体が白っぽく見え、バラや深い緑の植物と相性抜群。軽やかなコントラストが生まれます。

●バラの足元に最適な相性
ネペタはバラと同じ季節に咲き、草丈も低め。
ふんわり広がる姿が「花壇のつなぎ役」として優秀で、欧米の庭園でも定番です。

●キャットニップとは別種
猫が好むことで有名なキャットニップ(Nepeta cataria)の近縁種ですが、ネペタ(キャットミント)は猫を強く誘引しない という点も園芸家に好まれています。

ネペタ(キャットミント)の育て方
続いて、ネペタの育て方を紹介します。
栽培環境
ネペタは日当たり、風通し、水はけの良い環境を好みます。湿気のこもらない場所であれば半日陰でもよく育ちますが、花付きは落ちます。
多湿は苦手なので、梅雨時期の蒸れ対策が重要です。
植え付け
植え付けの適期は春(3月〜5月)または秋(9月〜10月)です。
乾燥気味の環境を好むので水はけの良い土に植え付けます。
鉢植え:培養土に腐葉土や赤玉土を3割程度混ぜるなどした水はけの良い土に植え付けます。
地植え:植え付ける場所に腐葉土をたっぷりすき込んでから植え付けます。

水やり
ネペタは乾燥した環境を好みます。
鉢植え:土が乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水やりをします。乾燥気味に育てますが極端に水切れを起こさないように注意しましょう。
地植え:根付くまで(植え付けて2週間程度)は水やりをしますが、その後は水やりは必要ありません。
肥料
ネペタは痩せた土地でもよく育つので、肥料は控えめにします。肥料を与えすぎると株が軟弱に育ちます。
花をたくさん咲かせる春と秋に緩効性の肥料を施す程度で充分です。
剪定・切り戻し
梅雨に入る前に全体の1/2程度を切り戻します。蒸れ防止になり、夏越ししやすくなります。
また、冬入り前にも地際近くまでばっさりと切り戻しをします。これにより冬越し後に新芽が美しく上がります。
夏越し
ネペタは夏の暑さにも強いですが、蒸れは苦手です。梅雨入り前に切り戻しをして蒸れを防止すれば、花は休みますが夏を越して秋に再び花を咲かせます。
冬越し
ネペタは冬の寒さにも強いです。関東以西の暖地であれば冬を越すことができます。
増やし方
ネペタは株分けと挿し芽により増やすことができます。
株分けは植え替えるときに適当に分割して植えるだけで大丈夫です。挿し芽は、茎をカットして土に挿しておくだけで成長してくれます。
株分けも挿し芽も春と秋にすることで成功率が高くなります。
まとめ
ネペタ(キャットミント)は、
- 丈夫
- 花期が長い
- バラと相性が良い
- 管理が簡単という、ガーデニング初心者〜上級者まで愛される多年草です。
庭の雰囲気を柔らかくし、季節を通して美しく彩ってくれる頼れる存在。
ぜひこの記事を参考に、あなたの庭や鉢でもネペタを育ててみてください。



コメント