ゼラニウムは丈夫な花だと言われますが、その中でも別格のスタミナを誇るのが スーパーゼラニウム チャンピオン。
春に咲き始めて、梅雨も、真夏の熱波も乗り越え、秋まで花を絶やさない──そんな嬉しい品種です

そして何より嬉しいのは、
園芸ビギナーでも“プロ級の仕上がり”に育てられること。
この記事では、実際に私が育てたスーパーゼラニウム(品種:キャロル)の成長記録を、リアルな写真とともに詳しく紹介します。
- 切り戻しは必要?
- 夏の管理はどうする?
- 冬は枯れる?復活する?
- どこまで大きくなるの?
……そんな疑問にも、実体験ベースでしっかりお答えします。
“丈夫で長く楽しめる花を育てたい”という方はぜひ参考にしてください。
スーパーゼラニウムはこんなお花
スーパーゼラニウムの基本情報
スーパーゼラニウム チャンピオンは PROVEN WINNERS(PW) のゼラニウムシリーズです。
スーパーゼラニウムは PROVEN WINNERS(PW) が開発した改良ゼラニウム。
普通のゼラニウムと比較し、花房のボリューム・花もちの良さ・株の張り方、どれをとっても“園芸店でひときわ目を引く存在”です。
- 販売時期 3月上旬〜5月下旬、9月中旬〜11月上旬
- 開花時期 4月〜11月
- 株 幅 50㎝〜60㎝
- 草 丈 40㎝〜50㎝
2025年11月時点で、3種類のスーパーゼラニウム(ロージー、レッド、リラ)が販売されています。
スーパーゼラニウムの特徴
高温多湿に強い”夏の王者”
ゼラニウムはもともと乾燥や暑さに比較的強い花ですが、スーパーゼラニウムはさらに改良され、
- 蒸し暑さに強い
- 真夏でも花が落ちにくい
- 葉が傷みにくい
と、夏越しが苦手な人でも扱いやすいスペックになっています。
春から秋までノンストップで咲き続ける
4月に咲き始め、気温が下がる秋までずっと咲き続ける“ロングラン開花”。
花壇でも鉢でも主役になる存在感です。
冬越しできれば翌年も咲く
防寒さえすれば多年草として育ちます。
冬は花が止まりますが、春になるとまた再スタート。
“育てた年だけで終わらない” のも人気の理由です
スーパーゼラニウムの成長記録
続いて、スーパーゼラニウム の成長記録をご紹介します。
育てたのはスーパーゼラニウムチャンピオンキャロルです。
キャロルは現在は生産と販売が中止されていますが、似た色の品種でロージーが販売されています。
3月下旬 植え付け
スーパーゼラニウムは3月上旬頃からホームセンターで購入できます。


4月上旬 植え付け後6日

4月中旬 植え付け後20日
株がふっくらし、いよいよ”花を咲かせる準備モード”

4月下旬 植え付け後33日
4月下旬になると、蕾がぷくぷくと膨らみ始めます。

5月上旬 植え付け後39日
5月に入ると、鉢をはみ出すほど株を充実させます。もうすぐお花を咲かせそうです。

5月11日 植え付け後45日
5月中旬には鮮やかなお花をたくさん咲かせます。

5月29日 植え付け後63日

6月中旬 植え付け後83日
普通の花なら弱る時期でも、スーパーゼラニウムは涼しい顔で咲き続けます。
雨に濡れても花弁が傷みにくいのも強みです。

7月中旬 植え付け後118日
最高気温30℃超えの連続でも、花がポロポロ落ちません。
“夏にも咲く”花は多いけど、“夏の間ずっと綺麗”は本当に貴重です。

9月10日 植え付け後167日
真夏を乗り切って体力が消耗すると、花つきが落ちてます。ただ、涼しくなればまたお花をたっぷり咲かせます。

11月上旬 植え付け後221日
11月に入ってもチラホラとお花を咲かせ続けます。

12月上旬 植え付け後252日
12月に入り、寒さの厳しい時期になってもまだお花を咲かせます。

ただ、さすがに寒さで花つきは落ちてきて、株も乱れてきます。

12月下旬 植え付け後272日
12月下旬になると、さすがにお花を咲かせなくなります。

1月上旬 植え付け後282日
1月に入ると、少しずつ葉が紅葉してきます。

1月下旬 植え付け後300日
1月下旬には、ほとんどの葉が紅葉します。紅葉するのは寒さの影響です。

2月下旬 植え付け後336日
2月下旬になると、強い寒波の影響で弱ってしまいました。葉が紅葉するだけでなく、枯れてしまっています。

3月上旬 植え付け後349日
3月に入り暖かくなりましたが、枯れた部分が多くなりました。ただ、根元付近は新芽が出ています。

枯れた部分をバッサリ切り戻すと新緑が見られます。

3月中旬 植え付け後357日
切り戻した後、次々と新芽が出てきます。また、元気に育ってくれそうです。

3月25日
3月下旬になると完全に復活しました。

5月下旬
5月下旬には再度たくさんの花を咲かせました。

スーパーゼラニウムの育て方
植え付け
スーパーゼラニウムは水はけの良い土に植え付けます。

市販の培養土に腐葉土と赤玉土を3割程度混ぜると水はけが良くなるのでおすすめです。
また、元肥としてマグァンプKなど、害虫対策としてオルトランなどを施します。
栽培環境
日当たりと風通しの良い環境を好みます。ただ、夏は半日陰、冬は寒風や霜が避けられる場所で育てるのが望ましいです。
水やり
土が乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水やりをします。ずっと湿った環境だと根腐れを起こす恐れがあるため、水のやりすぎには注意しましょう。
肥料やり
お花を咲かせる期間は定期的に肥料を施すことで開花のパフォーマンスが向上します。規定量の液肥を1週間から2週間に1回程度施します。
花がら摘み
花がらをそのままにしておくと、見た目が悪いだけでなく病害虫被害の原因にもなります。花房の全体が咲き終わったら、花茎の付け根から摘み取ります。

切り戻し
スーパーゼラニウムは自然にキレイに育つので、基本的に切り戻しは不要です。
ただ、樹形が乱れてきた場合は切り戻しをします。梅雨入り前と秋の始まり頃に行えば、株へのダメージが少なくなります。大胆にバッサリと切り戻すのではなく、樹形の形を整える程度で充分です。
夏越し
高温多湿に強く改良されているとはいえ、高温多湿は避けるのが無難です。
真夏は1日中直射日光の当たる場所ではなく半日陰などで管理してあげるのが望ましいです。
冬越し
スーパーゼラニウムの耐寒温度はだいたいマイナス3℃程度です。それより寒くなる地域では屋内に取り込んだり、寒風や霜から守ってあげられる場所で育てるのが望ましいです。
まとめ
スーパーゼラニウム チャンピオンは、
- 真夏でも咲く
- 真冬も枯れずに生き残る
- 春には再び復活
- 初心者でも扱いやすい
という “手間いらずで華やか” な希少な品種です。
1株でも存在感があり、玄関先やベランダが一気に明るくなります。
丈夫で長く楽しめる花を探しているなら、この花は本当におすすめです。
ぜひ、あなたの庭や鉢でも育ててみてください。



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