鮮やかなオレンジ・赤・黄色の花をこんもりと咲かせるナスタチウム。
観賞用としてはもちろん、コンパニオンプランツやエディブルフラワーとしての利用価値が高いことで知られています。
- 「食べられるって本当?」
- 「虫除けになる?」
- 「育て方のコツは?」
- 「夏越し・冬越しはできるの?」
この記事では、そんな疑問を解決しつつ ナスタチウムの魅力と育て方を実際に育てた経験から徹底解説します。
栽培が初めての方でも安心して楽しめるよう、ポイントをわかりやすくまとめました。
ナスタチウムはこんなお花
ナスタチウムの基本情報
ナスタチウムは南米(主にペルー・コロンビア)原産の植物で、日本には江戸時代初期に伝わりました。
丸い葉と鮮やかな花が特徴で、ガーデニングから家庭菜園まで幅広く活躍します。
- 科 属:ノウゼンハレン科・トロパエオルム属
- 学 名:Tropaeolum majus
- 原産地:ペルー、コロンビア
- 開花期:4〜7月、9〜11月
- 和 名:金蓮花(キンレンカ)
- 別 名:凌霄葉蓮(ノウゼンハレン)
名前の由来は、ラテン語の「nasus(鼻)」と「tortus(ねじる)」からきています。これは、ナスタチウムに辛味があることにちなんでるといわれています。
ハスのような葉をつけて金色の花を咲かせることから、金蓮花とも呼ばれています。別名の凌霄葉蓮(ノウゼンハレン)は、葉がハスのようで花がノウゼンカズラに似ていることに由来しています。

ナスタチウムの特徴
鮮やかな暖色の花色
ナスタチウムは春〜初夏、秋〜初冬にかけて暖色系の花を次々に咲かせます。
5枚の花弁と蜜をためる突起があり、ひとつひとつが可愛らしい存在感です。

ハスのような丸い葉
葉は丸く、中心から放射状に葉脈が広がる独特の形。
水を弾く性質があり、雨粒がコロコロ転がる姿が美しい植物です。

コンパニオンプランツとして優秀
ナスタチウムはコンパニオンプランツとしても利用できます。ナスやトマト、きゅうりなどと一緒に植えると害虫予防になります。
エディブルフラワー
ナスタチウムは食べることのできるエディブルフラワーです。
葉、花、果実、種子はクレソンに似た辛みと酸味があります。サラダや肉料理の彩りによく利用されます。ビタミンCやミネラルなど健康に良い成分を含むとされています。
暑さや寒さに弱い
ナスタチウムは暑さや寒さには強くありません。夏越しや冬越しをするには、それぞれ対策が必要です。
ナスタチウムの花言葉
- 愛国心
- 勝利
- 困難に打ち克つ
丸い葉を盾に見立て、赤い花を戦いの象徴と重ね合わせたことに由来しています。
ナスタチウムの育て方
植え付け
植え付けに適しているのは3月から5月頃です。ナスタチウムは直根性なので、植え付けの際は根を傷つけないように気をつけます。

植え付ける土は水はけの良い土を選びます。市販の培養土に腐葉土と赤玉土を3割程度混ぜると水はけが良い土になるのでおすすめです。

栽培環境
日当たりの良い場所で育てます。ただ、ナスタチウムは夏の暑さや冬の寒さに強くありません。夏は半日陰に、冬は屋内に移動させましょう。
水やり
鉢植えの場合は、土が乾いたら鉢底から水が流れでるまでたっぷりと水やりをします。
ナスタチウムは過湿が苦手なので、水をやりすぎると徒長したり根腐れしたりするので水のやり過ぎには注意が必要です。”土が乾いたらたっぷりと”メリハリをつけた水やりをします。
肥料
ハーブ全体にいえることですが、肥料を与えすぎると花つきが悪くなるので控えめに。特にチッソ分が多いと葉ばかり茂り花数が少なくなります。
花がら摘み
花が咲き終わったら花茎の付け根から切り取ります。花がらを放置すると見栄えが悪いだけでなく、生育に悪影響です。見つけたらなるべく早く摘み取るようにします。
夏越し
ナスタチウムは夏の暑さに弱いです。梅雨が明けたら全体を1/3程度に切り戻します。夏の強い日差しに当たりすぎると弱るので、半日陰で育てます。
冬越し
ナスタチウムは寒さにも弱いため、屋外での冬越しは難しいです。冬越しをさせたい場合は、冬は屋内で管理する必要があります。
まとめ
ナスタチウムは鮮やかな花色と個性的な葉が魅力の植物。
食用として、家庭菜園のサポートとして、ガーデニングのアクセントとして幅広く活躍します。
育て方のポイントは
- 「水はけの良い土」
- 「肥料控えめ」
- 「夏は半日陰、冬は室内」
これさえ押さえれば、初心者の方でも美しく育てることができます。
ぜひこの機会に、ナスタチウムの魅力を楽しんでみてください。



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