ユーフォルビア・ダイヤモンドフロストは、まるで霧のようにふわりと咲く白い“苞(ほう)”が魅力の一年草。
PROVEN WINNERS(PW)が販売する人気品種で、寄せ植えの印象を一段引き上げてくれる植物として、多くのガーデナーに愛されています。
この記事では、ダイヤモンドフロストの魅力・育て方・よくある疑問・寄せ植えでの使い方まで、まとめて解説します。

ユーフォルビアダイヤモンドフロスト 基本情報
ユーフォルビア・ダイヤモンドフロストは、トウダイグサ科ニシキソウ属の園芸品種で、PROVEN WINNERS(PW) が展開するシリーズの代表格です。PWは「丈夫で育てやすい園芸植物」を世界規模で研究・選抜しており、ダイヤモンドフロストもその哲学が色濃く表れたラインナップの一つです。

原産地はメキシコを中心とした中南米。乾燥地帯に自生する植物をルーツにもつため、水やりや土質にこだわらなくても栽培しやすく、日本の春〜秋のガーデニングシーズンと非常に相性が良いのも特徴です。
園芸市場には 例年3月下旬〜初夏にかけて流通 し、ホームセンターや園芸店、ネットショップでも安定して入手できる人気種です。特に寄せ植え需要が高く、プロの園芸家やガーデナーからも「構成に必ず入れる定番素材」として重宝されています。
ユーフォルビアダイヤモンドフロスト 特徴
まるで「動く霞」。繊細なのに存在感がある
名前についているフロストとは霜のことで、全体をみるとうっすら霜が降りたようにも見えますし、名前のとおりダイヤモンドのようにも見えます。春から秋にかけて小さく繊細な雰囲気のお花をたくさん咲かせ、涼しげな雰囲気を作り出します。
驚くほどタフ!猛暑でも劣化しない
メキシコなどの中南米が原産なので、繊細な雰囲気からは想像もつかないくらい強健なのも特徴です。暑さにめっぽう強く夏の間も涼しげなお花が咲き続けます。
花がら摘み不要の“ほぼ放任OK”
お花と言っていますが、厳密にいうと白いところ花びらではなく苞といって葉が変化したものです。花びらと違って散ったりすることがありませんので、摘芯や花がら摘みなどは必要ありません。ローメンテナンスで楽しめるのも魅力の一つです。
どんな植物とも調和
カスミソウのような存在でどんなお花とも合います。そのため、春から秋にかけての寄せ植えでも大活躍します。

ユーフォルビアダイヤモンドフロスト 成長記録
4月下旬
植え付け直後でもふわっと広がり、春の寄せ植えの隙間を自然に埋めてくれます。

6月上旬
梅雨の湿気にも負けず、むしろ株がモリモリ。蒸れに強く、雨ざらしでも問題なし。

7月中旬
連日の猛暑日でも花量が落ちず、色褪せもしない“夏最強クラス”の耐暑性を発揮します。

8月上旬
記録的酷暑でも安定して白い苞を咲かせ続ける、圧倒的な持久力が魅力。

ユーフォルビアダイヤモンドフロスト 育て方
栽培環境
日当たりと水はけの良い環境を好みます。暑さにも強いのでよく日の当たる場所で育てます。ただ、真夏の猛暑日に一日中日が当たる環境は厳しいので、真夏は午前中は日が当たり午後は日陰になる半日陰の環境が望ましいです。
植え付け
水はけの良い土に植え付けます。市販の培養土に赤玉土と腐葉土を3割程度混ぜると水はけが良くなるのでおすすめです。


水やり
乾燥した環境を好むので水のやりすぎには注意が必要です。土がしっかり乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水やりをします。

秋以降は水やりの頻度を減らして、少し乾かし気味に育てます。
肥料
春から秋まで長くお花を咲かせるので、定期的な追肥が必要です。肥料が切れると葉が変色したり花数が減ったりします。
剪定・切り戻し
必ずしも剪定や切り戻しが必要ではありません。ただ、4月から5月に切り戻すと新芽が増えてこんもりときれいな株に育ちます。
夏越し
夏の暑さに強いため、特に対策をしなくても夏越しができます。ただ、真夏は半日陰で育てたほうが元気に育ちます。
冬越し
冬の寒さには弱く一年草扱いのお花にので、屋外では冬に枯れてしまいます。
冬越しをさせたい場合は、冬は屋内に取り込んで育てます。窓辺の良く日の当たる場所で冬越しに挑戦しましょう。
増やし方
ユーフォルビアダイヤモンドフロストは挿し芽で増やすことができます。
ただ、挿し木や挿し芽にして増やしたブランド苗を、無断で人に譲ったり売ったりすることは「種苗法」という法律で禁止されています。生産者や品種開発者を守るためにも、増やした苗は人に譲ったりせずに、自宅で楽しむだけにしてください。
まとめ
ユーフォルビア・ダイヤモンドフロストは、
✔ 強健
✔ 手間がかからない
✔ 寄せ植えで圧倒的に使いやすい
という三拍子のそろった優秀植物。
庭でも鉢でも、そっと置くだけで花景色に奥行きが生まれます。
ぜひ、この白い“霞のような花”を楽しんでみてください。



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