手鞠のような丸いフォルムが特徴的で日本の梅雨を彩ってくれる紫陽花(アジサイ)。日本最古の和歌集万葉集にも登場する、歴史のあるお花です。
この記事では、そんな紫陽花の特徴や育て方、楽しみ方などを紹介します。
花言葉は?
落葉しても大丈夫?
剪定はどうしたらよいの?
植え替えは必要?
楽しみ方は?
こんな疑問にお答えしていきます。
それでは、よろしくお願いします♪
紫陽花はこんな植物
紫陽花の特徴
紫陽花は梅雨の時期に手鞠のような丸いお花を咲かせる落葉低木です。道路の植え込みや公園、お寺などで植えられていることが多いですが、丈夫で育てやすいことからガーデニングでも人気があります。品種も豊富でバリエーションに富んだお花を楽しむことができます。
紫陽花は落葉植物
繰り返しになりますが、紫陽花は落葉植物です。
紫陽花は冬になると葉を落とします。
葉が茶色く変色し落葉するので「枯れ始めたのか・・・」と心配になりますが、問題ありません。葉を茂らせるだけでも植物はエネルギーを消費します。落葉するのは、栄養を根にまわすためです。
自分の不向きな天候を知っているので、苦手な時期には省エネで生き抜く術を身に付けたんですね。
熊の冬眠のようなものです。
熊も冬前まではたくさん餌を食べ、冬がくると省エネモードで眠りについて春を待ちます。紫陽花が落葉するのもこんなイメージです。
紫陽花の花言葉
【紫陽花の花言葉】
・移り気
・浮気
・無常
紫陽花の花言葉は移り気、浮気、無常など。紫陽花のお花が季節ごとに変化することからこのような花言葉を付けられたとされています。また、紫陽花は色ごとにも花言葉がつけられています。
【青い紫陽花の花言葉】
- 辛抱強い愛情
【ピンクの紫陽花の花言葉】
- 元気な女性
【白い紫陽花の花言葉】
- 寛容
近年は、母の日のプレゼントの定番にもなっている紫陽花。花言葉を気にする方は、母の日にはピンクや白の紫陽花をプレゼントするのが無難かもしれませんね。
紫陽花の育て方
栽培環境
紫陽花は東側、直射日光は朝日から4〜5時間程度(夏の場合)当たる場所に置いてあげるのが良いです。
これは、我が家で実際に紫陽花を3年ほど育てた経験からこう感じています。
なぜ東側?
紫陽花は、日差しの少ない梅雨にお花を咲かせます。強すぎる直射日光が苦手です。
ですが、日光自体が苦手なわけではありません。実はお日様大好きな紫陽花さん。なので、朝日はしっかりと浴びさせてあげます。
ただ、真夏の昼以降の暑さだとバテてしまいがちです。特に、西日はとても危険です。
西日って?
基本的に「植物に西日は毒」です。とても丈夫で育てやすい紫陽花といえど例外ではありません。
西日は一日の暑さで弱った植物にトドメを刺す、いわば植物の天敵です。
紫陽花にとっては、朝日が当たり始めてから4〜5時間もあれば、充分光合成できます。
実際に我が家の紫陽花は、6月上旬頃に一日中真南に置いた結果、すぐに弱ってしまいました。
植木鉢で育てていたことも原因かもしれませんが、回復するまで時間がかかりました。
試しに西側に移してみても全然元気にならず。
そして東側に置いて、朝日をたくさん当たるようにしたところ、みるみるうちに元気になりました。
鉢植えで育てている方は参考にしてみてください。
剪定
紫陽花は花が満開になる前に、花を切ってあげるのが望ましいとされています。そうすることで、他の芽にも栄養を与えて次々とお花を咲かせてくれます。もちろん、満開まで咲かせても問題ありません。
紫陽花の剪定は、7月が終わる前に行います。
【紫陽花の剪定】
- 株の半分程度の高さが目安
- 花が咲いた枝のみ剪定(咲いてない枝は翌年咲きます)
- 花芽の2cm程度上で剪定
我が家では剪定した枝を挿し木にして育てています♪(毎年増えてく…)
紫陽花の剪定は必須ではないので、そのままにしても問題ありません。
ただ、紫陽花はどんどん上に伸びていくので、放っておくと高い位置でお花を咲かせるようになります。剪定しなければ2mほどの背丈になるので、お好きな背丈になるように剪定をしてみましょう。
塀から顔を覗かせている紫陽花も個人的には好きなので、我が家に高い塀があったら、伸ばしっぱなしにしていたかもしれません…笑
冬越し
紫陽花は冬越しのための特別な作業は不要です。
冒頭でも書きましたが、紫陽花は落葉植物なので、冬になると自然と葉が落ちて丸坊主になります。芽がついていれば問題ありません。そのまま見守りましょう。
ただ、芽が冬の冷たい風に当たり続けると、枯死してしまう場合もあります。紫陽花全体が枯れてしまうことはありませんが、花付きは悪くなります。可能であれば、冷たい風の当たらない場所に避難させてあげましょう。
私が住んでいる関東は、数年に一度は雪が降り、霜はほぼ毎年おります。
上の写真でみるとわかりますが、葉がすべて落ちる一方で、剪定したすぐ下の芽がふっくらとついていますね。
これは落葉が始まる前から、春までずっとこの状態が続きます。
紫陽花の一年の様子を撮影した記事もあるので、今の状態が気になる方は我が家の紫陽花の状態と見比べてみてください。
一度環境に慣れてくれれば、毎年元気に満開のお花を咲かせてれます。
ローメンテナンスで良く育ってくれるのも紫陽花の魅力の1つです。
植え替え
鉢植えで紫陽花を育てる場合は、水はけや花付きが悪くなってきたら植え替えを行ってあげます。いつ植え替えを行うのか判断に迷う場合は、年に1回程度植え替えを行ってあげしょう。植え替えを行う時期は、休眠期の11月~2月頃です。
肥料やり
紫陽花は土のpHで色が変わります。色の表記があるので、好きな色の肥料を選んでみるのもいいでしょう。
紫陽花に肥料をあげるタイミングは次ののとおりです。
寒肥(かんごえ・春に備えてあげる肥料)
追肥(ついひ・生育にあわせて追加であげる肥料)
花肥(はなごえ・花をキレイに咲かせるための肥料)
これも特に覚える必要はなく、肥料を購入した際にパッケージの裏側などに記載してあります。紫陽花の様子を見ながら、その記載にあわせた適量をあげるようにしましょう。
紫陽花が弱ってしまったら?
我が家では初めて紫陽花を購入したとき、買って早々弱らせてしまいました。
「何だか紫陽花がうまく育たない」「買ってすぐに弱ってしまった」と言う場合には、日当たりを調整してみてください。まずは、日陰に置いてあげましょう。大きい木の下や、建物の陰になる場所などを探してあげみてください。
紫陽花は強いので、花がしおれても枯れずに回復してくれます。葉に元気がない場合は、水切れの可能性もあるので土が乾いていたら水をたっぷりあげましょう。
紫陽花の増やし方
紫陽花は丈夫で強い植物なので、簡単に挿木で増えていきます。増やす時は、ご自身の庭でのみ楽しみましょう。
我が家の増やし方ですが以下の通りです。今のところうまくいっているので、興味のある方は挑戦してみてください。
①頂点から2〜3芽下を切る
②一番上の葉以外を切り落とす
③根本の方を斜めに切り落とす
④30分ほど水につける
⑤好きなところに植える
詳しい方法を知りたい方はこちらの記事も読んでみてください。
紫陽花の楽しみ方
紫陽花は植えて楽しむのもいいですが、ドライフラワーにしたり、切花として鑑賞したり、花の色味を肥料で変えたりすることもできます。
花瓶に生ける
紫陽花は花持ちがよく、水にいけているだけでも、綺麗なまま楽しめます。
屋内の花瓶にいけて、数日ごとに水を入れ替えるだけで2〜3週間楽しめます。水を入れる際に液肥や延命剤と入れると、さらに長く楽しめます。
ドライフラワー
紫陽花のドライフラワーはこんもりとアンティーク感があって魅力的です。
ドライフラワーの方法
①風通しのいい日陰で逆さに吊るして乾燥
②少量の水にいけて乾燥
③シリカゲルにいれて乾燥
個人的には②がおすすめです。
①だと吊るす場所の確保が必要になること、③だと紫陽花の花は大きいので、大きい容器と大量のシリカゲルを用意しなくてはならないため難しいです。
②もある程度風通しが必要ですが、置いておけること、①のように逆さにしないため花の形が維持できるという点でも②をおすすめします。
他にもいい方法をみつけたら、追加したいと思います。
色を調整する
紫陽花は、土のpH、つまりアルカリ性か、酸性かで色が変わります。
色とpHの関係は以下のとおりです。
赤(アルカリ性)←紫(中性)→青(酸性)
これは覚える必要はなく、紫陽花の肥料で、「赤」や「青」と記載されているので、それで選んで好みの色にしてみましょう。
我が家でも肥料を与えて、購入当初とは全く違う花かと思うほど花色が変化しました。気になる方は下記の記事も参考にしてみてください。
まとめ
今回は、我が家で3年育ててきた中での必要となる情報を書きました。
紫陽花の特徴は次の通りです。
●ローメンテナンス
●日陰でも花を咲かせる
●関東なら冬越し作業が不要
●楽しみ方が豊富で家族でも楽しめる
●樹高を簡単に調整できる
紫陽花は本当に強い植物です。花がしおれたり、葉に元気がなかったり、葉が落ちたりしても枯れたりしません。
植物は地上部の見た目が変わっても地中部で根が生きていることが多くあります。あきらめずに、長い目で見守っていきましょう。
紫陽花もそうですが、植物はその場所が気に入ると、何もしなくても元気に育ってくれます。植物が元気だとこっちまで元気になれますよ。
紫陽花は初心者でもとっても育てやすいで花です。ローメンテナンスでお花を楽しみたい方には、ぜひ紫陽花を育ててほしいなと思います。
それでは、また!
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