那須の山奥を奥へ進んだ先、静寂に包まれた谷あいに佇む「大丸温泉旅館」。
川そのものを湯船にした「川の湯」で知られる秘湯の宿で、渓流を全身で感じながらゆったりと湯浴みができる贅沢な時間を過ごせます。
今回は、特別室「和洋室 足湯ルーム」に宿泊し、その魅力をじっくり体験してきました。
概要
大丸温泉旅館は、那須温泉郷の中でも最も山奥にある老舗の温泉宿。
創業は江戸時代にまで遡り、那須岳(茶臼岳)のふもとに湧く源泉を引いた露天風呂“川の湯”が名物です。
宿の真下を流れる清流そのものが湯船となり、自然の力だけで湧き出す温泉をそのまま楽しめます。
手つかずの自然と歴史ある建物が調和した、静けさに包まれる癒しの宿です。
- 住所 栃木県那須郡那須町湯本269
- 電話 0287-76-3050
- URL https://www.omaru.co.jp
チェックイン







山あいの静かな道を進むと、木造の趣ある建物が見えてきます。
玄関を抜けると優しく木の香りが漂う落ち着いたロビーがお出迎え。スタッフの方が丁寧に迎えてくださり、落ち着いた雰囲気の中でチェックインを行います。
大きな窓から見える木立と渓流の景色が、非日常への入り口を感じさせます。
客室
宿泊したのは、わずか数室のみの特別室「和洋室 足湯ルーム」です。
部屋の概要
和の落ち着きと洋の快適さを併せ持つ、広々とした客室です。純和風の和室とフローリングの寝室の間に足湯ルームが付いています。窓の外には那須の大自然が広がり、渓流の音が心地よく響きます。








内湯と足湯
この部屋の大きな魅力が専用の足湯ルームと内湯です。
専用の足湯ルームからは那須の大自然を直接見渡せます。椅子に腰掛け温泉で足を温めながら、眼下に広がる木々を眺めるひとときは格別です。
内湯も蛇口をひねれば温泉が出てくる贅沢な仕様。木の香りが漂う浴槽に柔らかな泉質の温泉が静かに満ちていきます。大浴場が素晴らしいので内湯を利用する機会は少なかったですが、部屋でゆっくり過ごしたい方にもおすすめです。






設備・アメニティ
客室には冷蔵庫や電気ケトル、空気洗浄機、Wi-Fiなど滞在を快適にしてくれる設備が一通り揃っています。
お茶菓子や冷蔵庫に用意されていたフルーツなど細やかで嬉しい気配りが感じられました。アメニティも男女ともに充実しています。











夕食
夕食は地元の旬の食材を使った会席料理。個室の会場でいただきました。
山の幸や旬の野菜が一品ずつ丁寧に盛り付けられていて、視覚でも楽しむことができます。
中でも印象に残ったのは源泉しゃぶしゃぶ。温泉で軽く湯通ししたとちぎ和牛は脂がとろけるように柔らかく、ほんのりと感じる温泉の香りが肉の旨みを引き立てます。










朝食
炊きたてのご飯に香り豊かたな味噌汁、焼き魚や温泉卵など。ひとつひとつが丁寧に仕立てられた和の朝ごはんで体にやさしくも活力をもらえる内容でした。




館内施設
大浴場 川の湯
大丸温泉旅館といえばやはり川の湯。宿の下を流れる温泉川をそのまま湯船にしており、全国でも珍しい”川がそのまま温泉”という独特の造りです。
まるで大自然に抱かれているような感覚はまさに”秘湯”という言葉がピッタリです。
川の湯は混浴ですが、男女ともに湯あみ着の着用が必須になっているので安心です。それでも心配な女性の方向けに女性専用の露天風呂も用意されています。

貸切風呂
大浴場の他に完全プライベートで温泉を楽しめる貸切風呂もあります。空いているいれば自由に入ることができます。大浴場や川の湯に比べると狭いですが、充分にゆったりと浸かることができます。静かに広々と湯を満喫したい方におすすめです。

飲泉所
館内には飲泉所もあります。胃腸病にも効果があるようです。飲み過ぎは注意ですが、身体の内側からも温泉の恵みを感じられるのは嬉しいですね。



その他館内施設
ロビーもゆったりとしたソファが並び、静かにくつろぐことができます。売店や自動販売機もあり、旅館に籠りながら時が過ぎるのを楽しむことができます。






チェックアウト
名残惜しくチェックアウト。チェックアウトまでの時間は川の湯を存分に堪能した後、部屋の足湯でまったりして過ごしました。
スタッフの温かい見送りの中、宿で過ごした時間が日常の中の小さな贅沢として心に残りました。


まとめ
那須の最奥地にある「大丸温泉旅館」は、まさに”秘湯”という言葉が相応しい宿でした。
自然と一体化するような川の湯はぜひ体験していただきたいです。
静かに自然の中で癒されたい方、秘湯を安心して体験したい方に心からおすすめできる宿です。



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