寒さに強く、秋から春にかけて長くお花を咲かせてくれるパンジー・ビオラ。寒さに強いとはいえ、基本的にはお日様の光が大好きなお花です。
ただ、日当たりの悪い場所でもパンジー・ビオラを育てたい方も多いですよね。そこでこの記事では、パンジー・ビオラを日陰で育てる時のポイントを解説します。
日陰でパンジー・ビオラを育てたいとお考えの方や日陰花壇でお悩みの方は是非参考にしてください。
パンジー・ビオラは日陰で育つのか?
結論として、パンジー・ビオラは基本的に日陰でも育ちます。
日陰と言ってもいろいろあり、暗い日陰もあれば、明るい日陰もあります。
暗い日陰は、周辺一体が日陰になるような場所です。明るい日陰は、所々で日光が差しているような場所をいいます。
また、ガーデニングでは半日陰という言葉も良く出てきます。半日陰とは、1日のうち数時間程度は直射日光があたる場所のことをいいます。
状況 | 育てやすさ | |
日向 | 1日のうちずっと直射日光が当たる場所 | ◎ |
半日陰 | 1日のうち直射日光が1〜3時間ほど当たる場所 | ◯ |
明るい日陰 | 直射日光は当たらないが、周囲に直射日光が当たるため明るい場所 | △ |
暗い日陰 | 直射日光が当たらず、周囲も直射日光が当たらないため暗い場所 | × |
この記事では、日陰とは明るい日陰を指して解説していきます。
パンジー・ビオラは日向が好き
ビオラは日陰で育つと言っとも、やはり日向が好きです。直射日光が当たる場所の方が、よく育ちよく花を咲かせてくれます。
そのため、ビオラを植える場所としては「日向>半日陰>明るい日陰>暗い日陰」の順番がおすすめです。
そうは言っても「北向きの日陰になる場所しかない!」「北向きの花壇や玄関をパンジーやビオラで彩りたい」という方も多いと思います。そこで、日陰でパンジー・ビオラを育てる際のポイントをご紹介します。
パンジー・ビオラを日陰で育てるとどうなるのか
ビオラを日陰で育てると、間延びして、花数が減ってしまうことが多くあります。特に暗い日陰ではそれが目立ちます。
南向きの場所で、ずっと日向の場所で育てた株と比べると一目瞭然です。
ただ、花を咲かせることは可能です。
それでは、日陰でもパンジー・ビオラを元気に育てる方法を見ていきましょう。
日陰でパンジー・ビオラを育てる3つのポイント
- 植える前に土をふかふかにする
- 液肥を1〜2週間に一度与える
- 花がらがあったら取り除く
明るい日陰であれば、パンジー・ビオラを綺麗に、そしてこんもりと咲かせることができます。
一つずつ、見ていきましょう。
日陰で育てる時こそ良い土を!
まずは良い土を用意することが大切です。
良い土は良い草花を育てるのに必須です。日陰でパンジー・ビオラを育てる際も、もちろん土が大切です。
パンジー・ビオラを育てる時の土は次の土が最適です。
- 水はけが良い土
- ふかふかの土
パンジー・ビオラは乾燥気味の環境を好みます。そのため、水はけの良い土に植えてあげます。また、固くなった土よりも、ふかふかの土のほうが根の張りも良くなります。
土が違うだけで、同じ苗を育てても成長が大きく異なります。土は植物にとってそれだけ重要です。
市販の培養土に腐葉土と赤玉土を3割程度混ぜると、それだけで水はけの良いふかふかの土になるのでおすすめです。
日陰の土は、じめじめしていて、固くて重く感じるような土になってしまいがちです。
それを、水はけの良いふかふかの土に変えることによって、根の張りをよくして生育を助けることができます。
日当たりを変えることができないなら、まずは土を変えてみましょう。
日陰のビオラには液肥
日陰でパンジー・ビオラを育てると、花つきが悪くなったり徒長したりしてしまいがちです。
それを少しでも解決するには、液肥による追肥が必要です。
1〜2週間に一度くらいのペースで規定量の液肥を与えましょう。
液肥を与えないと、花茎が間延びして、花数も少なくなり、弱々しくヒョロヒョロと育ってしまいがちです。液肥を与えることで、間延びしづらくなり、花数も増えます。
ただし、液肥はたくさん与えれば与えるほど良いというわけではありません。
液肥は、人間にとってのご飯とも言われますが、ステーキのように元気な時にエネルギーを補充するメイン食材のような存在です。毎日ステーキを食べてたら普通は胃もたれしてしまいますよね。
それと同じで、液肥の与え過ぎは植物にとって良くありません。液肥は1〜2週間程度の間隔を空けて与えましょう。
また、株全体が弱っているときは液肥は控えます。人間も体調が悪い時にステーキは食べられないですよね。
株全体が弱っている時は、液肥ではなく活力剤を与えてあげましょう。活力剤は弱っている時に助けてくれるサプリメントのような存在です。弱っている時に与えても問題ありません。
花がらはとにかく摘む
液肥を与えるよりも頻繁にやるべきメンテナスは「花がら摘み」です。
パンジー・ビオラは小さい株にも関わらず、多くの花を咲かせます。これをさらに多く咲かせるには「咲いた花を放置して、種を作らせない」ことが重要です。
花が咲いた後、1週間前後でビオラは種を作り始めます。さらに1週間経つ頃には種が出来上がり、株の体力が種作りに注がれてしまいます。それにより、エネルギーを消費して、花が咲きにくくなります。
花がらは、気づいたら摘み取るように心がけましょう。できれば毎日したいところですが、週に一回程度でも十分です。曜日を決めて「今日は花がら摘みの日!」と習慣づけるのがいいでしょう。可燃ごみの日にすると、そのまま捨てられるのでおすすめです。
真っ暗な日陰にビオラを置きたいとき
半日陰や明るい日陰であれば、ある程度こんもりときれいにお花を咲かせてくれます。
ただ、真っ暗な日陰ではチラホラお花を咲かせますが、こんもりとキレイに咲かせるのは難しいです。
真っ暗な日陰にパンジー・ビオラを育てて雰囲気を変えたい、ということであれば、週の半分を日の当たる場所で育ててから、真っ暗な日陰に週の半分は置く、という方法もあります。
暗い日陰の雰囲気をパンジー・ビオラで変えたいということであれば試してみてください。
まとめ
今回はビオラを日陰で育てる時の注意点と花をよく咲かせるための方法をお伝えしました。
おさらいしましょう。
- 植える前に土をふかふかにする
- 液肥を1〜2週間に一度与える
- 花がらがあったら取り除く
事前に土をふかふかにして、苗が育ってきたら液肥を定期的に与え、花が咲いて、花がらが出たらすぐに取り除く。これだけでも意外と花を日陰でもこんもりと咲かせることが可能になります。
日陰でお悩みの方や、パンジー・ビオラを日陰で育ててうまくいかない方はぜひ試してみてください。
それではまた!
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