【ジキタリスの特徴と育て方】イングリッシュガーデンに必須|注意点や失敗しないコツを紹介

当ページのリンクには広告が含まれています。
  • URLをコピーしました!

すらりと伸びた花茎に、指先を思わせるベル型の花が連なるジキタリス。

英国風ガーデンに欠かせない象徴的な宿根草で、花壇の“縦ライン”をつくる名手

縦に伸びた花茎にベル型の花を咲かせるジキタリス
花茎をすらりと伸ばして咲くジキタリス。初夏の庭の主役に。

この記事では、ジキタリスの特徴・育て方・毒性・花言葉まで、初心者にも分かりやすく丁寧に解説します。

「育て方が難しい?」と不安を感じている方はぜひ参考にしてください。

スポンサーリンク
目次

ジキタリスはこんなお花

基本情報

ジキタリス(Digitalis)は、ヨーロッパ・北アフリカ・中央アジアを中心に分布する宿根草です。

日本の高温多湿の環境では傷みやすく、実質2年草として扱われることが多い植物です。

  • 科・属:オオバコ科ジキタリス属
  • 原産地:ヨーロッパ、北東アフリカ〜中央アジア
  • 開花期:5〜6月
  • 学名:Digitalis
  • 和名:キツネノテブクロ
  • 英名:Foxglove

ジキタリスの学名digitalisはラテン語のdigitus(指)に由来します。花の形が指のようであることから名付けられました。英名 foxglove には“妖精がキツネに花を手袋として贈った”という民話があり、可愛らしいイメージが世界中で愛されています。

花言葉

  • 不誠実
  • 隠されぬ愛

「不誠実」はギリシャ神話に由来します。サイコロ遊びにはまってしまった妻ヘラを許せなかったゼウスが、サイコロをジキタリスに変えたとされる話に由来します。

「隠されぬ愛」は、強い毒性を持つことから一歩間違えると危険な恋愛がイメージとして連想されることから付けられています。

ジキタリスの特徴

垂直ラインをつくる“高く伸びる花茎”

ジキタリスの最大の魅力は、高く伸びる花茎が庭にリズムと高さを生み出すこと。

草丈は品種によって30cm〜2m近くまで幅があり、ボーダーガーデンの後方植栽に最適です。

立ち姿だけで「英国らしさ」を演出できる貴重な植物です。

ベル型の花とブロッチ模様がつくる妖精のような雰囲気

筒状のベル型の花が穂状にぎっしりと咲きます。

内側に入るブロッチ(斑点)がアクセントとなり、近くで見ても美しいディテールが魅力。

近年では、ブロッチがない“クリアカラー”の上品な品種も登場しています。

日本では暑さに弱く“二年草扱い”されやすい

本来は多年草〜短命な宿根草ですが、日本の高温多湿が苦手。

そのため、夏に株が弱り翌年衰退しやすく、実質的に二年草として扱われることが多いのが現状です。

ただし、風通し・半日陰・乾燥気味の管理ができれば数年維持できることもあります。

花も葉も根も強い毒性あり:扱い方の注意点

ジキタリスは強心配糖体(ジギトキシンなど)を含み、誤食すると危険な植物です。

ただし、触るだけなら問題なし。剪定後は手洗いをすれば安全に楽しめます。

小さな子ども・ペットのいる家庭では植える位置に配慮しましょう。

こぼれ種でよく増える“ナチュラルガーデン向き”

花後に種をつけやすく、環境が合えばこぼれ種で翌年自然発芽します。

植えっぱなしでも群生しやすいため、コテージガーデンやワイルドガーデンの風景づくりにぴったりです。

バラや宿根草との相性が抜群

縦に伸びるジキタリスは、横に広がる植物の“添景”として優秀。

特に以下と相性抜群:

  • バラ
  • ホリホック
  • アストランチア
  • キャットミント
  • アルケミラモリス

庭に奥行きをつくり、写真映えも格段に良くなります。

ジキタリス 花

ジキタリスの育て方

植え付け

ジキタリスは水はけと水もちの良い土を好みます。

植え付ける時期は、10月〜11月頃がおすすめです。冬を越すことで根がしっかり張って株が大きく育ちます。

栽培環境

ジキタリスは日当たりの良い環境を好みます。花も日の当たる方向に咲かせます。

ジキタリス 日当たり

ただ、夏の暑さには弱いため半日陰で育てるのが望ましいです。午前中に良く日が当たり午後は日陰になる場所で育てましょう。

水やり

ジキタリスは過湿が苦手なため、水やりは土が乾いたら行います。地植えの場合は自然の雨に任せて問題ありません。

肥料

生育期に入る3月頃に緩効性肥料を施します。

花がら摘み・切り戻し

花が咲き終わったら花茎を株元から切り戻します。花茎を株元から切り取ると、その下の節から細い側枝が伸びて二番花が咲きます。

冬越し

ジキタリスは寒さに強いので冬越しをするのに特別な作業は必要ありません。

夏越し

ジキタリスは夏の暑さや過湿に弱いため2年草と扱われることが多いです。

よくあるQ&A集

Q1. ジキタリスは本当に毒があるの?触って大丈夫?

A. はい、強い毒性がありますが、触るだけなら問題ありません。

葉・茎・根など全株に強心配糖体を含むため、誤食は非常に危険です。

ただし、剪定後は手洗いをすれば安全に扱えます。

Q2. 日本で宿根しないのはなぜ?

A. 夏の高温多湿で株が弱りやすいためです。

原産地は冷涼なヨーロッパのため、日本の夏は負担が大きく、2年草扱いが一般的です。

夏越し対策(半日陰・風通し改善)ができれば宿根することもあります。

Q3. ジキタリスはこぼれ種で増える?

A. はい、条件が合えばこぼれ種でよく増えます。

特に地植えでは翌年に自然発芽することもあるため、ナチュラルガーデンでは重宝されています。

Q4. 花茎が倒れてしまいます。どうしたらいい?

A. 風対策と肥料の与えすぎに注意しましょう。

倒伏の主な原因は、

  • 肥料過多による徒長
  • 風当たりが強い場所
  • 乾湿差の大きい環境です。必要に応じて支柱を添えて立ち上げます。

Q5. 鉢植えでも育てられる?

A. 可能ですが、夏越しが難易度高めです。

鉢は温度上昇しやすいため、夏は半日陰へ移動できるメリットがありますが、過湿に注意が必要です。

浅鉢より、深さのある鉢の方が安定して育ちます。

Q6. バラと相性がいいって本当?

A. とても相性が良く、英国式ガーデンの定番組み合わせです。

バラの“顔周り”に立ち上がるジキタリスの花が加わることで、

庭に立体感と奥行きが生まれます。

まとめ

ジキタリスは、花壇の雰囲気を一瞬で格上げする存在感抜群の宿根草(日本では2年草)。

少し気難しいところも魅力のひとつですが、ポイントさえ押さえれば初心者でも十分育てられます。

ジキタリス

イングリッシュガーデンをつくりたい方は、ぜひチャレンジしてみてください。

スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次