蝶がふわりと舞うような可憐な花姿が魅力の「ハツコイソウ(初恋草)」。オーストラリア原産の常緑低木で、日本では鉢花として人気があります。
この記事では、ハツコイソウの特徴、育て方をまとめて紹介します。

「枯らしやすいって聞くけど本当?」「夏や冬はどうやって管理するの?」こんな疑問にもお答えします。
ハツコイソウはこんなお花
ハツコイソウの基本情報
ハツコイソウはオーストラリア原産のレシュノルティア属(クサトベラ科)に属する低木草です。日本には1970年代に伝わりましたが、気候が合わずに普及は限定的。1990年代以降、鉢物として徐々に出回るようになりました。
- 科 属 クサトベラ科レシュノルティア属
- 原産地 オーストラリア
- 開花期 11月〜4月
- 学 名 Leschenaultia
- 和 名 初恋草(ハツコイソウ)
初恋草という和名は輸入業者がつけたと言われています。繊細で育てるのが少し難しいことから、園芸店でも”通好みの花”として扱われることが多い植物です。
ハツコイソウの特徴
可憐なお花が魅力
ハツコイソウは蝶が羽ばたくような可愛らしい形の花を咲かせます。環境に合うと、晩秋から春先まで途切れず咲き続けるのが魅力です。。

花色も豊富で、青やピンク、白、黄色などの品種もあります。
シルバーがかった繊細な葉
細く、ややシルバーがかった繊細な葉も特徴。日光を受けるとふわっと輝き、可憐な花との相性が抜群です。
寒さ・高温多湿には弱い
原産地は乾燥気味のオーストラリア。
そのため、日本の「冬の寒さ」と「夏の高温多湿」が大の苦手。夏越しや冬越しをするにはそれぞれ対策が必要です。
うまく育てるには
● 冬→寒風・霜対策
● 夏→蒸れ・長雨対策
が必須です。
対策が難しい場合は”一年草扱い”と割り切るのも一つの方法です。
ハツコイソウの花言葉
ハツコイソウには次のような花言葉があります。
- 淡い初恋
- 秘密
蝶のように軽やかで、色づかいも柔らかい花姿から「初恋」というイメージがついたといわれます。
ハツコイソウの育て方
植え付け
ハツコイソウはとにかく過湿が苦手です。根も細く繊細なので、水はけの良い土に植え付けます。

夏越しや冬越しをするのであれば、高温多湿や寒さ対策がしやすい鉢植えで育てるのがおすすめ。
市販の培養土に腐葉土と赤玉土を3割程度混ぜるだけで水はけが良くなります。簡単ですので、試してみてください。

栽培環境
日当たりと風通しの良い場所で育てます。株元が蒸れないことが大事です。株元に良く風が通る場所で育てましょう。
真夏は直射日光が強すぎるので、半日陰または明るい日陰へ移動させます。

水やり
ハツコイソウは過湿に弱いため、乾燥気味に育てるのが基本です。土がしっかり乾いてから、たっぷりと水やりをします。冬は水やりの頻度を控えましょう。
過湿は即ダメージになるので、受け皿を使う場合は水が溜まらないように注意が必要です。
また、花はとても繊細なので水があたると痛みます。花に水が直接あたらないように株元に丁寧に水やりをします。
肥料やり
春や秋の開花期に、少量の緩効性肥料を追肥します。
株が休む真夏に肥料が残っていると、根を痛める原因になります。夏に肥料が残らないよう注意します。
夏越し(難関!)
ハツコイソウは、高温多湿に強くありません。経験者でも失敗しやすい難関です。
夏越しのコツ
・長雨にあてない(梅雨〜夏の豪雨は特に危険)
・風通しの良い軒下へ移動
・真夏は直射日光を避ける
・水やりは「土が乾いたら」を徹底!
土がずっと湿っていると根腐れが一気に進みます。湿度対策が最重要です。
冬越し
ハツコイソウは、寒さにも強くないため寒さ対策が必要です。
冬越しのコツ
・霜が降りる地域、最低気温が5℃を下回る地域では屋内が安全
・屋内が難しくても軒下での管理が必須
・軒下の場合は不織布で保温を
まとめ
ハツコイソウは見た目が可憐な一方で、デリケートな植物です。
それでも栽培環境や水やり、夏越し、冬越しのコツを押さえれば蝶のような可憐な花を長く楽しめる植物です。
育ててみると「なぜハツコイソウと呼ばれるのか」がふっと腑に落ちるはずです。
ぜひ一度チャレンジしてみてください。



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