ふんわりと丸いフォルムが可愛らしく、夏は爽やかな緑、秋には真紅へと染まる一年草のコキア。
観光地では大規模植栽が有名ですが、実は家庭の花壇や鉢植えでも育てやすい手間いらずの植物です。

この記事ではそんなコキアの特徴と育て方を紹介します。
コキアの育て方で悩みをお持ちの方、これからコキアを育てようとしている方はぜひ参考にしてください。
コキアはこんな植物
コキアの基本情報
コキアは1000年以上前に中国経由で日本に伝来したと言われています。江戸時代に広く栽培され、ホウキの材料や食用として使われてきました。
- 科 属:ヒユ科バッシア属(旧コキア属)
- 学 名:Bassia scoparia(旧学名:Kochia scoparia)
- 原産地:西アジア〜中央アジア
- 草 丈:50〜100cm
- 鑑賞期:6〜11月(紅葉は10〜11月)
- 分 類:一年草
- 和 名:ホウキギ
コキアという名前はドイツの植物学者kock氏の名前にちなみます。
和名のホウキギはホウキを作るのに利用されたことに由来します。学名のscopariaにも「ホウキ状の」という意味があります。
コキアの花言葉
- 恵まれた生活
- 夫婦円満
- あなたにすべて打ち明けます
「恵まれた生活」はコキアがホウキ作りや様々な用途に使われていたことに由来しています。
「夫婦円満」はコキアのまんまるとトゲがなく優しいイメージからきています。
「あなたに全て打ち明けます」はコキアが紅葉する前にピンク色に色づくことに由来しています。
コキアの特徴
ふんわり球体のかわいい草姿
コキアは多数の細い枝が密に伸び、自然と丸いフォルムにまとまります。
庭のアクセントとしても優秀で、単植でも群植でも映えます。
夏は緑、秋は真紅。季節の変化が美しい
夏は透けるようなライトグリーン、秋は赤〜ワインレッドに。
2〜3ヶ月で色が劇的に変わるため、ガーデニング初心者にも「育てて楽しい植物」です。


花は小さく目立たない
8月頃に小さな花をつけますが、観賞価値はほとんどなく、
草姿と紅葉を楽しむタイプの植物です。
一年草だが“枯れてからも使える”
秋に紅葉したあと、冬には株全体が枯れます。
乾燥させると昔ながらのホウキ(箒)を作れるのもユニークな魅力。
コキアの育て方
続いてコキアの育て方を紹介します。
栽培環境
コキアは日当たりと水はけの良い環境を好みます。日当たりが悪いと生育が悪くなる場合があります。半日以上は日の当たる環境で育てましょう。
植え付け
植え付けに適しているのは4月から5月です。直根性なので植え付けの際は根をなるべく触らないように注意します。
コキアは過湿を苦手としているので水はけの良い土に植え付けます。
鉢植えの場合は、市販の培養土に赤玉土と腐葉土を3割程度混ぜると簡単に水はけがよくなります。

地植えの場合は植え付ける前に腐葉土をたっぷりすき込んでから植え付けます。
水やり
過湿を苦手とするので水やりは控えめにします。
鉢植えの場合は土がしっかり乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水やりをします。
地植えの場合は自然の雨に任せて大丈夫です。
肥料
痩せ地でもよく育つので肥料はほとんど必要ありません。大株に育てたい場合は、6月から7月にかけてカリウム成分の多い肥料を施します。
剪定
コキアは剪定をしなくてもしっかり育つので基本的に剪定は不要です。ただ、形が乱れたら草姿を整える程度に剪定をします。
病害虫
ほとんど心配はありません。まれにハダニが出ることがありますが、風通しを良くすることで改善します。
冬越し
コキアは完全な一年草のため冬越しはできません。
翌年も育てたい場合は種を採取して、翌春に種まきをします。
枯れたコキアでホウキ作り
枯れたコキアから簡単にホウキを作ることができます。ホウキの作り方は別の記事で紹介してますので参考にしてください。

まとめ
コキアは、
- 丸い可愛いフォルム
- 夏の緑から秋の紅葉への劇的な変化
- 手間のかからない育て方が魅力の一年草です。
植える場所と水はけさえ気をつければ、初心者でも失敗しにくい植物。
庭のアクセントとしても、寄せ植えの主役としても活躍します。
四季の移ろいを色で楽しめるコキア、ぜひ育ててみませんか?



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