小花がふわりと重なり合うように咲くネメシア。
涼しい季節に長く咲き続け、秋冬ガーデニングでは欠かせない存在です。最近は香りの良い品種や宿根タイプも増え、選ぶ楽しさもぐっと広がりました。

本記事では、ネメシアの基本情報から 育て方・切り戻し・夏越し・冬越しのコツ まで、初心者でも失敗しないポイントを解説します。
ネメシアはこんなお花
ネメシアの基本情報
- 科 属 ゴマノハグサ科ネメシア属
- 原産地 南アフリカ
- 開花期 10月〜6月
- 学 名 Nemesia
- 和 名 ウンランモドキ
ネメシアは南アフリカの涼しい高原地帯に自生する植物で、乾燥した環境を好みます。ぷっくりと丸みを帯びた“金魚のような花”が特徴で、キンギョソウと同じ系統の花形をもつため「ネメシア」と名付けられました。
ネメシアの特徴
小花が重なり合う可憐な花姿
ネメシアは小さな花が集まって咲き、株全体が柔らかく華やかに見えます。近年は バイカラー品種・アンティークカラー など、カラー展開が豊富になっています。

一年草と宿根草がある
ネメシアには一年草タイプの品種と宿根草タイプの品種があります。一年草タイプは明るい花色が多く、宿根草タイプは淡い花色のものが多いです。
宿根草タイプのネメシアであれば、半日陰の涼しい環境で育てることで夏を越すこともできます。ただ宿根草タイプとはいえ、2〜3年で枯れてしまいます。

夏の高温多湿に弱い
ネメシアは涼しくて乾燥している場所を好む一方で、高温多湿には弱いです。宿根草タイプのネメシアでも日本の高温多湿の夏に負けて枯れてしまうこともあります。
甘い香りのする品種も
バニラの香りやフルーティーな香りが楽しめる品種もあります。代表的なのは、PROVENWINNERSさんの「アロマンス」シリーズです。


ネメシアの花言葉
- 包容力
- 正直(偽りのない心)
- 過去
柔らかい花姿や控えめに咲く様子が、優しさや誠実さを連想させることからつけられています。
ネメシアの育て方
植え付け
ネメシアは加湿に弱いため、水はけの良い土に植えます。
鉢植え:市販の培養土に赤玉土と腐葉土を3割程度ブレンドするのが簡単です。
地植え:腐葉土をよく混ぜて土壌改良してから植え付けます。

栽培環境
戸外の日当たりと風通しの良い場所で育てます。
ただ、高温多湿の夏は日当たりの良い場所で育てると弱ってしまいます。高温多湿の季節は半日陰で育てるようにしましょう。
水やり
鉢植え:土が渇いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと。
※土が渇く前に水を与えると根腐れを起こす恐れがあるので注意。
地植え:根がしっかり張るまでの間(植え付けをしてから2〜3週間くらい)は水やりをします。その後は自然の雨に任せて大丈夫です。
肥料
春と秋の開花期に、規定量の液体肥料を2週間に1回程度与えます。高温多湿の時期には肥料は与えないようにします。
花がら摘み
花がらは早めに摘み取ります。花がらを早めに摘むことで、病害虫を防ぐことができます。
冬越し
ネメシアは耐寒性があるため、寒風や霜から守れば冬を越すことができます。冬は南向きの暖かい場所に置き、寒風や霜から守ってあげましょう。
夏越し・切り戻し
ネメシアは暑さに強くありません。夏越しをさせたい場合は、半日陰で風通しの良い涼しい場所で育てます。また、夏に入る前に元気な葉を残して半分くらいに切り戻します。それにより、夏越しできる可能性が高まります。一年草タイプのネメシアは一年草だと割り切って育てるようにしましょう。
まとめ
ネメシアは小花が重なり合う可憐な姿と、涼しい季節に長く咲く扱いやすさが魅力のお花です。宿根タイプや香り品種も増え、ガーデニングの幅が広がっています。
「水はけ」+「風通し」+「高温期の管理」
この3つを押さえるだけで、驚くほど元気に育ちます。
ぜひこの記事を参考に、あなたの庭やベランダでもネメシアの美しい花を楽しんでください。



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